2010年2月12日
大阪マーチャンダイズ・マート
BMC本部の最寄駅、天満橋のランドマークである大阪マーチャンダイズ・マート(OMMビル)のご紹介。
BMCはOMMが好きです。
一人はtwitterで自分のアイコンにしているくらい。
惹かれる大きな理由は大川に対する佇まいなのでしょう。大阪では川に背を向けて建つ建物が多いなか、北浜からずっと土佐堀川に背中を向けたビルが続いてきて、天満橋のたもと、大川が大きく北へカーブを描いて景色の切り替わるポイントで、ふっとこちらへ顔を開くOMM。今も水都大阪のランドマークのひとつです。
OMM、大阪のビル史上も重要な建物です。
1969年、竹中工務店の設計・施工で建てられました。高さ78m地上22階、ちょっとイメージしにくいかもしれませんが、当時大阪で最も高層のビルだったそうです。延床面積13万㎡超は西日本一。天満橋の南詰め、大阪城の北西にマンモスビルが誕生したわけです。
このビルは繊維関係を中心とする日本初の大型卸売りセンターとして建設されました。都心部の過密化を解消するため、立体問屋街を構想したわけです。日本に前例がなく、シカゴのマーチャンダイズ・マートを参考に、国内の卸売業を実態調査して設計されました。結果、入居者が馴染みやすいようにと、問屋街の町家の間口や奥行き、店舗数などがそのままフロアプランに再現されたとか。
工事も難工事でした。京阪電鉄の軌道を跨いで建つ立地や、徳川時代の大阪城の石垣が出土したり。壁面の一部が電電公社のマイクロウェーブを遮る電波障害が発覚し、一時は計画変更か?と危ぶまれたのですが、そのときは何と電電公社側がマイクロウェーブの施設を移転して解決を図ったというエピソードも。いかに重要なプロジェクトだったかがわかります。
大阪一の高さを売り物に、屋上庭園「スカイガーデン」と回転展望レストラン「ジャンボ」が設けられました。西に中之島、南に大阪城を望むパノラマは大阪の新名所となり、オープン1年で50万人の人が訪れました。
現在も屋上にはおそろしくシュールな児童遊園と、数年前に回転をやめてリニューアルされた和食の無回転レストラン「楽待庵」があります。
楽待庵は庵治石をふんだんに使った妙に贅沢なインテリア、いつも空いていそうでけっこう穴場です。回転はしないものの眺望もなかなか。
現在、外壁はガラスのカーテンウォールになっていますが、当時は白色のPC版でした。昔のほうがBMC的には好みですが、今もけっこう悪くないです。
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