2010年3月20日

看板

今日は少し(どころではないです)悲しいお話を。

BMCの拠点、鉄道広告社ビルの店看板を作っていただいた
切り文字看板の職人さんが 先日亡くなられました。

膨大な色のアクリル版からイメージに合わせて選び
丁寧に各文字をカットしてひとつずつ手で配置していく手法で
今でも喫茶店などでよくみかけます。
近くで見たときの立体感とか
色と色が重なる部分の何ともいえない色っぽさのようなものは
切り文字看板だから滲み出る味。

印刷したシートを張ってちゃちゃっと作れてしまう看板とは違い
手間と時間がかかるため、どんどん生産量は減少しています。
だからこそBMCに拠点を立ち上げるときは
看板は絶対に切り文字看板がいい!という強い気持ちがありました。

神戸の看板屋職人さんを尋ねたとき
初めは珍しいもんがきたというような顔をしたけど
一緒に色を選んだり、貼り方によって変わる発光の仕方を
教えてもらいながら、私たちの無理な要望にも答えてくれて、
完璧な仕事をしてくれました。
看板作りのやりとりを通して
職人の真面目な心意気に惚れ直しました。
そして 私たちのこの看板が
この職人さんの遺作となったことも教えてもらいました。

職人気質で口数が少なく
私は緊張してあまり喋ることができませんでした。
もっといろんな話をしたかったです。

今、BMCにはそんな真面目な職人さんの看板がほわんと灯っています。
ビルに遊びに来たときは
ちょっと近寄って看板を見てみてくださいね。

看板を作ってくれた西山さんにご冥福をお祈りします。
そして、心から感謝します。

0 件のコメント: