既に外壁は仮囲いに覆われて、もう二度とこの姿を見ることはできない。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjeWmITTqDP5pO-HAz9bfJ7NlJqqtJRpXBWlYtiQhJ8y2aB2ubHX0-vqs6s25b_vlxUXkdsjZ02sqnKxlhgmW641XR4pAorb9AryEbkNYRUAJoYO4SJJrYLAchdJ-5kFcl-E9pECEh42nds/s400/IMG_6654.jpg)
新朝日ビルが大好きだ。
フリーペーパー『月刊島民2号』誌上で
中之島に建つ建築ベスト3を選んだときも、
新朝日ビルをベスト1にあげた。
『断トツのベストワン』と書いた。
同じ誌上で間宮吉彦さんもベスト1に選んでいるし、
僕のまわりにもこの建築が好きだという人が多い。
とても多い。
中之島で一番光ってた、マジで(泣)。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiXVMddfE2hkziiLNKkjVLHj_hcxscUrq9QHaCDFTiqJfBxd0AGhP0f2tJvzj9ZL5AmMpdY6HjGv3hKRxfq5vlZrUyvuQebVKhSvf2cmkJAD1u-bp9XXBVz1mG5EkmqKZOqWrdMyU031Hdc/s400/SA6.jpg)
新朝日ビル(解体されてるビルに「新」と付くのも皮肉な話だ)、
何がカッコイイってメタリックに輝くアルミのプレスパネル。
現在でも金属パネルは普通に使われるが、
四角い紙を折ったようなパネルはこの時代に特有のものだ。
未来的というか宇宙的というか、
1958年に現れたメタリックボディは相当斬新だったに違いない。
しかもホテル!
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjEQF8FPYdF-TCgh2v0wEBnMkMHK2yLtWtPODjlSJltx4Gz2_O36a9hRHAqeYKY48wvGgoO3J4KLuDblpNxrBowmQHfB_y5szXwyuZfMswTroX3PLjJPJ4lhwOBQEJ17hwTUHK-U9akuRw8/s400/SA5.jpg)
そしてその未来性を更に強調するのが、
過剰にカッコよすぎる塔屋とそびえ立つ鉄塔。
斜体のかかった「asahi」のサインも効いている。
一度で良いからこの塔屋に昇ってみたかった。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhNvRve9fK0nK1OtHU8foPu6o00mzghFQhghwTYCjA1AWokOq3COD0e6bvWBsfq0T5kxvgrFNmqjpfL-VidSZi1qNrljkIJzInfp27o9AXWPcsx3XOQWtt8HQAjJLf-WY8SxeZe0xtaziyT/s400/IMG_6633.jpg)
そんなメタリックな外観も、
角を曲がればシックなタイル壁に牧歌的なレリーフが踊る。
行動美術協会の共同制作による信楽焼の『牧神、音楽を楽しむの図』。
フェスティバルホールのシンボル的存在だ。
メタリックなパネルと信楽焼のレリーフが
平気な顔してひとつの建物を飾る。
今の目からみれば相容れないようにも感じる対照的な要素、
それを共存させて別に何とも思わなかったその驚きの感覚にこそ、
この時代の建築の魅力を解く鍵が潜んでいるように思う。
合掌。
2 件のコメント:
わたしも大好きでした。
これまでも良い建物を次々に失って来ましたが、
飛び抜けて悲しく、
それゆえコトバが出ません。
「asahi」の書体と文字送りは「Festival Hall」に合わせてたんだ‥‥と、今頃気づきました。
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